水俣に学ぶ  その3

「みなまたエコタウン施設」に学ぶ

 みなまたエコタウンには、家電リサイクル、びんのリユース・リサイクル、し尿などを原料とした肥料製造、廃プラスチックリサイクル、建設廃材・アスファルトのリサイクル合材製造、ペットボトルリサイクルなどの企業・事業所があります。2001年には「水俣エコタウンプラン」の地域指定をうけ、地域の産業振興と雇用の拡大にむけて、環境産業の誘致を図っており、エコタウン全体で約250人の市民雇用だそうです。見学したびんのリユース・リサイクル施設では、150~2000mlのガラスびんを1日5000~24000本まで洗浄可能で、様々な規格のびんにも対応しています。新ビンが50円のところ30円で販売され、九州地域のびんのリターナブル化の促進に寄与しています。また、市内で発生した空びんを利用したガラスびん景観舗装工事も商店街で行われ、カラフルなガラス破片(?)が活用されています。
家電リサイクル施設では、テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機から鉄、ガラス、プラスチック、銅・アルミ、ウレタンなどの資源を取り出しています。作業場には、気温を下げ、ほこりを抑えるためクールルーフファンが取り付けられ、要所要所に作業の注意書きがあり、塩分や水分の補給できるようにはなっていました。機器を破壊する大小様々な音が鳴り響き、気温も高く、厳しい環境の作業所です。基盤処理ラインを社会復帰支援のため軽度障害者が担う部分もありました。実際に機種の違う家電を分解し、素材ごとにわけるのは本当に大変な作業です。リサイクル料金は適切なのかということも思えましたし、大事に使わなければいけないとも思えました。

このエコタウンのコンセプトは「小規模、市民総参加の、地域循環型社会を軸とした4R(リフューズ、リユース、リサイクル)の実践です。市民のエコタウンガイドによる工場案内が実施され、市民参加型ということでも注目されているようです。私たちのガイドをしてくださったのは担当議員の真野氏でした。
家電リサイクル法により、消費者はリサイクル料金を支払うわけですが、この一連の作業を見学して、廃棄する責任としてリサイクル料金を支払う責任を実感しましたし、やはり物は大事に使わなければいけない。不法投棄なんて問題外。
(ちなみにエアコン3150円、冷蔵庫4830円、テレビ2835円、洗濯機2520円です)

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