障がい者への地域支援はバウムクーヘンづくり

目覚めた利用者に対応できる支援体制づくり

12月3〜9 日、は障害者週間でした。
12月1〜3日は、田無庁舎で市内の作業所のパネル展示、作品展示、販売が行われました。いつも利用しているクッキーと手すき葉書に加えて陶器の剣山、ブックカバーなどなどを手作りした人達と直接お話しを伺いながら購入しました。このような場がイベント的に設けられるのではなく、常時開設できる場が西東京市にもあるといいのに・・・と思います。また、9日は、「どうする!?西東京市の障害者支援〜これからの相談支援について〜」に参加し、長野県相談支援体制整備特別アドバイザー 福岡寿氏の講演を聞きました。
障がい者への相談支援は、相談を受ける側が、どうコーディネイトできるかにかかっているという話でした。その為にはケースカンファレンスに関係者が一堂に会せるかがとても重要です。なぜなら、その人の支援にかかわる人たちが一緒に話合いをすすめる中で、それぞれができることを出し合いながらケアプランを立てることでできる、そして、其々の支援者がプランに対して共通認識がはかれる、同時に当事者のエンパワメントができる、からです。これこそが、地域自立支援協議会でいう「相談」の役割・意義なのです。

自宅より施設!?それは思いこみ!?

施設に入所している人が自宅に一時帰宅することをとても楽しみ待ちながらも、予定より早く施設に戻ってくることはよくあり、そのことで「自宅より施設で生活することの選択は間違っていなかった」と家族が考える場合は多いそうです。しかし、施設に戻りたくなる理由は我が家に自分の居場所がないことに当人が気づき、わかるから。しかし、その説明を本人はできない場合が多い。本人が本当に心から望むことは・・・と気づくこと、本人にとってどのような支援があれば、望みが実現できるのか・・・そのように考えることが地域支援を広げることにもつながるそうです。
また、こんなサービスがあったらいいな・・・とこれまで「わがまま」なニーズと思っていたことが、メジャーになる。(福岡氏いわく、「障がい者だからわがままなニーズではなく、本来、人として当然に望む普通のニーズと気付くことを「目覚めた」と表現されていましたが)目覚めた利用者が、同じような現象を地域の中で作っていくことが、地域を変えることになるのです。障害があってもなくても、その人らしく過ごせるために、必要な支援は地域で人と人が集まり、支援体制をともに作っていくなかで、ひろがり、そのこと自体が地域資源となり、バームクーヘンのように支える層が厚くなっていく・・・・・とういう実態の基づく講演に元気をいただきました。

西東京市は (仮)障害者福祉総合センターが、障がい者の自立と社会参加を促進するための地域生活支援の拠点とし、併せてノーマライゼーションの促進を図るため地域に開かれた施設として2011年3月竣工予定です。大いに期待したい!