2010年度予算は、過去最高の677億円、議論の過程は不透明

3月の議会は、会期を1日延長して30日、午後8時半過ぎに終了しました。
争点になったのは、2つ。ごみ袋の値段と国民健康保険の保険料についてです。いずれも、市民も含む委員が市長の諮問に対して十分な議論の上、出された答申を尊重した提案でした。
ごみ袋の値段については、11日の建設環境委員会で自民党の委員が、市長提案のプラスチックのみを現状の半額にする提案に対して、「プラ」を更に半額、「可燃・不燃」は半額にする修正案を提出し可決してしまいました!(この可決までも途中休憩が入り、11時過ぎまでかかっていました)しかし、この決定は予算に影響するとして、予算特別委員会での2010年度予算審査は質疑を終え採決を保留にしました。最終日30日、再度、建設環境委員会を開催し再審査し、1ℓあたり「プラ」を0.5円、「可燃・不燃」が1.5円の修正案が可決しました。会期内で一度採決した議案に対して再度委員会を開催し、再審査することも異例の事態です。再審査にあたっては、十分な議論も必要です。しかし、30日に本会議を終えるのがタイムリミットだというのに当日の午前中9時半から始まる予定の議会運営委員会は午後まで始まらず、建設環境委員会の再開も遅れました。結局、質疑の時間が確保できないぎりぎりまで再開を延ばされてしまったような印象を否めません。休憩中の調整のなかみなどは連絡を待つだけの私たちには、話し合いの過程の中身はわかりませんから。
国民健康保険は文教厚生委員会でも、国民健康保険の保険料改正についての審査が長引き4日もかかって、市の提案どおりに可決しました。が、公明党と自民の一部が退席の形をとり出席委員の人数を調整した(?)中、共産党、自民の一部が反対。民主、ネット、無所属が賛成で賛成多数で可決という結果になりました。
その後、予算特別委員会を再開し、質疑を残していた国保の特別会計の質疑を終え、保留にしていた他の予算についての採決を行いました。本会議が始まったのはすでに夕方、終わったのは8時半過ぎていました。
3月議会は、断片的に休憩が続き、日程の追加をしても、まななお休憩が取られ、ぎりぎりまで会議が開催されず、わかりにくい議会運営でした。議員にも市民にも経過や経緯が不透明なことは問題だと私は考えます。
今後さらに景気低迷による歳入面でのさらなる影響も懸念されます。国の動向にも注視する必要があります。2010年度からスタートする第3次行財政改革で自立的で将来を見据えた行財政運営を進めると言っていますが、楽観できる状況でないことは明らかです。市民生活が一層厳しい状況の中で市民負担を求めるにあっては、市民理解を深めるようわかりやすい情報公開と説明責任が求められます。
議会も、認めた予算に対して説明が求められます。「ごみの袋の値段が下がった」ことはわかりやすい事実ですが、それ以外のことをきちんと説明することが大切だと考えます。審査の過程も市民にもわかりやすく、議員どうしの議論を公開できる議会運営こそが必要!と基本的なことができない議会に対して理不尽さを強く感じた3月議会でした。
板垣洋子