市民会館の建て替え案を市長が突然に提案~またしても市民不在!

市民会館の建て替えを市長が提案
突然の方針転換。まちづくりの視点はどこに?
 11月13日の全員協議会で、丸山市長から、「耐震対応に課題のある市民会館は、しかるべき時期に閉館し、必要な活動場所を官民連携により確保する。今年度末をめどに方針を決定する」との報告がありました。

市民会館単体での建て替えという唐突な方針転換に驚き、質したところ、延床面積4,781㎡の市民会館を800㎡に縮小し、民間の「収益型施設」(内容は未定)と合わせて建て替えを検討していることがわかりました。整備費用は民間事業者持ちとした上で、公共エリア800㎡の内訳は、「660㎡の活動・発表スペースに、トイレ等の供用スペース」との説明でした。

だれの声を聞いて決めたの? またもや市民が置き去りに――
 古くなった公共施設のすべてを新しく建て替えることはできない、これからは総量抑制と複合化だと、行政は主張してきました。財政的な制約もあるため、そのこと自体は否定しません。だからこそ、まちづくりの優先順位は市民とともに議論して決めるべきです。

にぎわいと交流の要ともなる文化施設は、未来の西東京市のグランドデザインを描く上で重要な施設です。まちづくり全体を考える中で、どこにどんな施設を配置するのが最も効果的なのか、といった議論が本来必要のはず。

しかし市はまたもや市民の声を何もきかず、積極的な情報提供をすることもなく、今までと何も変わらないやり方で施設整備を進めようとしています。これで本当に良いのか?

中央図書館・田無公民館は「現状維持」。施設の課題は先送り
 施設改修の要望が高い中央図書館・田無公民館は、5億9,052万円をかけて耐震補強し、平成45年(2033年・田無庁舎・仮設庁舎の使用年限)まで現状維持。開架スペースの拡張や、学習室、作業室の設置といった課題はすべて先送りされました。合築複合化基本プラン策定懇談会から出された提言が反映された形跡は、どこにも見当たりません。

唐突に出され白紙撤回となった合築複合化の議論と同じく、市民不在ではなく、まちづくりの「そもそも論」から、市民とともに丁寧に議論していくことを強く求めます。