香に注意を促すことへのご批判について

2018年11月2日 19時45分 | カテゴリー: お知らせ, ステートメント

いま、生活者ネットワークでは、毎年行っている「ひとこと提案」のアンケート調査を実施しています。

その中で、今年は「香害」を取り上げました。
質問は、次の通りです。

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洗剤、柔軟剤、消臭剤、整髪・化粧品などの香料で健康被害を訴える人が増えています。重篤な場合、生命への危険も生じ「香害」と呼ばれるようになっています。

1.「香」で不快な思いをしたことがありますか?
①はい   ②いいえ
特に何か症状が出たことのある人は具体的に教えてください  (                   )

2.合成香料など化学物質による人体への影響を知っていましたか?
①知っていた  ②聞いたことはある  ③知らなかった

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このアンケートに対し、給食の白衣で指摘を受けられたことから「個人の自由である。登校拒否、いじめにつながる。議会で取り上げる等やりすぎ」というご意見が寄せられました。無記名でのご意見でしたので、生活者ネットとしての考え方を直接ご説明することができないこともあり、この場(HP)で述べさせていただきます。

いじめが起きてはいけない、ということにはまったく同感で、学校での指摘がいじめにつながらないように、学校においては、丁寧な説明が必要であると思います。

しかし、香害は、単なる嗜好によって「気に入らない香」という、好き嫌いという範疇のことではなく命にかかわる害であることが問題であることをご理解いただきたいと思います。

香害を引き起こす香は、化学物質によって合成された香りです。

EUでは、香料アレルゲンとなる物質として指定された香粧品香料26物質について、成分名の表示義務が課せられていますが、日本においては、香粧品香料のリスク評価は企業の自主規制にとどまり、香料の具体的な成分名表示義務もなく野放しな状況です。

そして、これらの化学物質を一度に大量に浴びたり、少量を繰り返し浴びたりすることで体内の許容量(花粉症と同じく許容量はひとそれぞれ)を超え、突然発症するのが化学物質過敏症です。いったん発症すると、微量の化学物質でも、頭痛やめまい、吐き気、目のかすみ、鬱、思考・記憶力の低下、息苦しさなどの症状を起こします。

いま、ご自分やお子さんになんの健康被害がなかったとしても、ある日突然、発症してしまう危険性があるのです。

想像してみてください―
ある日突然、ちょっとした香で呼吸困難になってしまったら。
そのため、学校にも職場にも通えなくなってしまったら。

そんなことが、実際に起こっているのです。
使った人はそのつもりがなくとも、学校に通学する権利や職場を奪うようなことになりかねません。

参考として、ぜひこちらの記事もご覧いただきたいと思います。
 〇学校で「香害」に晒される子供たち、授業は校庭の片隅で
  https://diamond.jp/articles/-/164198

生活者ネットの今回のアンケート調査でも、予想以上に被害が多いことが分かりました

一方で、香害への理解・周知を促すことに対し、冒頭のようなご意見をいただいたということは、その危険性が知らされていないということを物語っているのではないかと推測され、やはり周知していくことの重要性を改めて感じているところです。

2012年には、学校給食でアレルギーのお子さんがアナフィラキシーを起こし死亡した事件もありました。
人の命、健康にかかわることを、議会で質していくことは必要であり重要なことであると考えます。

今年(2018年)6月の市議会では、生活者ネットの後藤ゆう子が香害の周知について質し、「化学物質過敏症につきまして今後とも学校だよりなどにより周知してまいりたい」(教育長)、「保育園等の保護者に対しまして、柔軟剤等の強い香りが周囲に与える影響等につきまして、関係部署と連携しながら園だよりなどによりまして周知していきたい」(子育て支援部長)といった答弁を得ました。

既にポスターやホームページで周知を行っている先進自治体に倣い、健康応援都市を標榜する西東京市において、しっかりと市民に周知していくことを、今後も引き続き求めていきたいと思います。