05年度暫定予算可決 急がれる通常予算と新たなルール作り

 2005年3月7日から開催されていた05年第一回西東京市議会定例会が、3月30日閉会しました。
 本来なら05年度の本予算が審査される議会ですが、新市長就任間がないとの理由で、2ヶ月(4,5月)の暫定予算が上程され、全員賛成で可決となりました。しかし3日間の予算特別委員会では、なぜ骨格予算(新規施策等を除いた予算)に出来ないのか等、疑義が出されました。
 質疑の中で分かったことは、①2月の市長選挙で現職でなく新市長が誕生した場合、新市長のもとでの通常予算(骨格を含む)を3月議会までに編成するには、時間的に無理があること。②今回の2ヶ月暫定予算で市民生活に影響するのは15事業。具体的には青嵐中学校や北原児童館などの建て替え事業であるが、5月下旬に本予算を可決すれば、影響は最小限に抑えられること。などでした。
特に青嵐中学校の建て替え問題は、工事が2ヶ年にわたる為、円滑に進めてほしいと言う保護者や学校現場の願いがあり、その願いに答えるには、早期に新市長の政策等を反映した本予算を上程し審査することです。
【市長選挙時期の課題解決のためのルール作りを】
西東京市は01年1月1日に合併したことから市長選挙が2月の上旬に行われます。予算編成がほぼ固まる時期の選挙ですから市長が変わると、今回のようなことが起こります。このような構造を打開するには、選挙の年は、現職が骨格予算をあらかじめ用意し、誰が市長になっても良い準備をしておくルールを作る必要があります。
予算特別委員会では、生活者ネットワークの森下のり子が、新たなルール作りを要望しました。
骨格予算について、都政新報社発行の、都財政用語辞典によれば「・・・議会や長の改選を目前にひかえている時期において、来るべき一ヵ年の行財政のすべてにわたってあらかじめ予算として予定することが困難な場合は当初予算を新規の施策などの予算計上を見送った骨格予算として編成することがある」と解説しています。
新市長に代わるたびに暇がないとの理由で、2〜3ヶ月の暫定予算では、市民生活に影響が出るだけでなく、現職が有利な選挙戦になります。現職と新人が対等な立場で政策論争できるよう、新市長の英断を期待したいものです。