必要性のない「八ツ場ダム」よりも都市に緑のダムを

今年の夏は驚異的な暑さが続いています。でも水不足という話は今のところ聞かれません。
90年以降、東京都では人口増にもかかわらず、給水量は漸減。トイレ、洗濯機や食器洗い機など節水タイプの普及が効をそうしていると聞きます。現在都が確保している水源量は日量で623万・。今年7月のピーク時でも給水実績は522万・で100万・も余裕のある状況です。
にもかかわらず、50年前に東京、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木の水をまかなうために計画された「八ツ場ダム」(群馬県吾妻川中流)の建設が、今事業費を2.2倍に値上げしてまで進められています。
都負担は1270億円。他県、国の負担分をあわせると約9000億円にものぼる日本一高いダムになります。値上げの際、関係都県はダム建設への不参加を表明する必要がありました。とりわけ負担率の高い東京が撤退することは事業全体の大きな見直しにつながる好機でしたが、残念なことに、昨年の12月都議会で自民公明の賛成で承認されてしまったのです。
東京都には地下水という豊かな自己水源があります。これを飲み続けられるように、都市のあちこちに小さな森=緑のダムを創っていくことこそいきた税金の使い方でしょう。ますます東大農場跡地が重要に思えます。
必要性のないダムを、自然を破壊し巨額の税金を投じて建設する愚を何としても食い止めたいと思います。このような大いなる「税金の無駄遣い」をストップさせるために住民監査請求を行うことにしました。関心のある方は生活者ネットにお問い合わせ下さい。
森下 のりこ