子どもと大人が共に議論し、つくった小杉町の「子どもの権利条例」に感動

2004年10月10日 22時36分 | カテゴリー: トピックス

2004年10月6〜7日の2日間、文教委員会で、富山県小杉町と高岡市に視察に行きました。小杉町は「子どもの権利条例」。高岡市は市立養護学校との学校間・地域間交流についてです。
6日に訪問した小杉町は昨年3月に「子どもの権利条例」が制定されましたが、制定まで足かけ4年。実に丁寧な“子ども参加”“町民参加”が行われていました。当日は、町長がたまたま時間の都合がついたとのことで、自らの公約である「子どもの権利条例」制定の必要性についてや子どもへの熱い思いを語る姿勢に心を揺り動かされました。
子どもの権利を認めることは我ままや自分勝手を許すことになるという風潮が押し寄せる中で、子どもを含めた市民議論を続けながら、制定に漕ぎ着けたのは、町長のゆるぎない信念が大きく作用しているとの印象を持ちました。
教育委員会、担当課長の説明では、①制定の動機は、町長の発案で「条例を作る過程を大切にし、町民と協働で取り組んでほしい」との要請があった。②所管を教育委員会にしたのは、学校との連携が必要かつ重要と言うことからで、子ども調査や子ども参加を進める上で円滑にいった。③子どもの権利条約の理念に添って“子どもの利益を最優先”にした条例にするとの共有のもとで進めた。④前半は準備期間として子ども、町民の意識調査と学習、啓発。後半に条例作りとした。4つの組織(子ども会議、町民会議、専門家会議、世話人会議)が連携しながら、各30回強の学習・会議のなかで議論をし、意識を深めていった。⑤駅前の空き店舗を改造し、「子ども権利支援センター」を設置した。運営は、不登校の経験のある若者等が活動しているNPOに委託している。⑥今後横断的に「子どもの権利に関する推進計画」策定予定。とのことでした。
説明で印象深かったのは、「当初は“子どもの権利”に馴染みがなく、権利と義務は表裏一体ということから議論を始めたが、時間をかけて議論しても堂々巡りを繰り返すばかりだった。しかし条約の趣旨に添って“子どもは権利の主体者”の視点から再スタートして進みだした

権利と義務は表裏ではない、権利は権利なのだと共有した。義務が頭から離れないと条例は出来ない。」ということでした。同僚議員から「未成熟な子どもに自由や権利を与えて責任ある大人になれるのか?」との質問が出ましたが、その質問に対し、町長は「わが町の議員からもそのような質問、意見が出たが、一度子ども参加でやってみるとわかるが、“子どもの権利”の学習のなかで、『自分の権利が守られることは、他人の権利も大切にすること。他人の気持ちを考えて行動しなければ』と実感する子どもたちの声が聞かれた。そんな子どもが広がっている。」と答えました。子どもとの共同作業の中で、子どもへのある種の先入観が取っ払われ、子どもたちが大人のパートナーとして街をつくる力になると実感しました。