環境に影響が少ない「石けん」を見直そう!

 安全性や環境汚染への不安のある合成洗剤の使用をやめて、「石けんを使おう!」と、毎年「7月はシャボン玉月間」として、全国の協同組合やNPOなどが(石けんの普及)合成洗剤を使わない活動を行っています。
 生活者ネットは、毎年この時期に合わせて他団体と共同して、川の調査などを行っています。
 また、公共施設や、学校給食調理の現場で石けんを使うよう市へ、継続的に働きかけをしています。
 長年の運動により、西東京市は旧田無・保谷時代から学校給食や保育園での食器洗浄には石けんを使っており、評価できます。この市の姿勢を市民に示す「石けんに関する規則ないし要綱」を定めることを、生活者ネットは提案してきましたが、これはまだ実現していません。

石けんと合成洗剤、何が違うの?
どちらも界面活性作用で汚れを落とす洗剤です。
「固型の洗剤が石けん」と漠然と思われかねませんが、液体、粉などの形状に関係なく、表示が「石けん」か、「合成洗剤」かによって違い、当然、成分が違います。
「石けん」の場合は、天然油脂とアルカリで作られた単純な分子構造の洗剤で5000年前から使われ安全性が実証されているものです。
一方、合成洗剤の材料は、主に石油です。たとえ天然油脂が材料でも、複雑な分子構造に化学合成された合成界面活性剤です。
石けんは分子構造が単純なので、汚れを落とした後、簡単に分解します。しかし、複雑な分子構造である合成洗剤は簡単に分解されません。
そのため衣類や食器に残留し、皮膚や口から体内に合成界面活性剤が取り込まれます。排水は、下水処理されても完全に分解せず、川から海へと放出され環境を破壊していきます。

生活の中から、化学物質を減らそう!
今地球は数え切れないほどの化学物質で覆われ、アレルギーなどで苦しむ人々が増えています。
私たちの生活の中の出来るところから化学物質を使わず、環境を汚さな生活の見直しが必要です。同時に公共施設における化学物質の使用も最小限にする努力が求められます。
生活者ネットはこれからも公共施設での石けん使用や要綱制定を働きかけていきます。