さる6月2日権利に変換計画の縦覧が終了、その後都知事あてに認可申請の手続きを進め、今年度中には土地明け渡しを完了させる予定です。転出が確定した権利者は82人中58人。実に70%という行政の想定を上回る転出者の数は、次の二点でこの事業に大きな影響を及ぼしています。一点は移転補償費の増加による事業費の膨張。行政の発表によれば人件費の増分を合わせ、昨年3月時点よりさらに14億円を増額し総額は107億円(*)にのぼります。これにより市の負担は8億円の増となりました。2点目は、Ⅱ街区(西友側)の地下約600㎡とあわせⅠ街区にも取得先の定まらない商業保留床約300㎡があらたに発生したことです。これらの床を取得することを条件に特定建築者(ビル建築を代行する事業者)を公募することになるので、今後の動向を注視していく必要があります。また、商業床を区分所有としたことから、フロア全体の一体性のある店舗展開が難しくなるとの懸念も生じています。
特定建築者の公募は8月頃になるということ。この事業の成否をわける重要な節目をむかえることになりそうです。
* 起債の償還額を含めると133億円
保谷駅南口再開発事業費さらに14億円増の107億円
転出者の増加で移転補償費など市負担は8億円の増
市議会議員・森下のり子