一般質問で4年間の市長の政治姿勢と市民参加を問いました

 12月3日〜16日まで第4回定例議会が開催されています。生活者ネットは一般質問一日目の6日の午前中に、森下・保谷・渡辺の3人の議員が質問しました。
合併して4年。市長の任期、最後の議会ということもあり、質問したいことは沢山ありましたが、一人40分の限られた時間内の質問なので私は、市民参加システムを中心に6点を問いました。そのうちの一部を報告します。【市民派市長を自認した市長だが、市民の視点が欠落】
*質問:4年前の選挙戦では“市民派市長”を前面に出し、西東京市初代市長に当選したが、この4年間市民派市長として、何を念頭に置いて市政運営を行ってきたか、残した課題は何か?
*答弁:情報公開・市民参加・旧両市の公正な運営などだ。制度の充実、地域バランス等の確保を行ったが、これらは十分なレベルに達していないので引き続き努力したい。
*意見:市民の実感は“限られた枠内の情報公開・市民参加”だった。また分権時代に対応した「官から市民への権限移譲」の姿勢が見られなかった。一つの例として、“市民参加条例”のなかに、“市民が市政に参加する権利”を入れなかったように「市民の権利保障」「市民自治」の視点が弱く、生活者ネットの考えと噛み合わなかったことは残念だ。【予算編成プロセスへの市民参加を】
*質問:国の三位一体改革の全容が決定し、来年度予算は、今年度以上の厳しい財源が予想されることから、税金の使途は市民の声を聞いて優先順位を決めることが求められている。3月議会で「予算編成過程の透明度を高め、市民の税への理解度と信頼度を高めるために、市民参加型予算作り」を提案したが、先進自治体の調査は行ったか?検討はしたか?
*答弁:財政が厳しい中で、市民に市の実情を知らせ理解してもらうことが必要。予算編成への市民参加は必要と認識している。逗子市、志木市などHPで調べたが本市として何が出来るか研究したい。
*意見:歳入の多かったバブル期の財政構造を変えないと借金は膨らむばかりだ。財政構造を、行政が一方的に見直すのでは市民の行政不信や納税者意識が削がれる。予算の使途を市民参加で決めるしくみは、分権時代の市民要求でもある。早急に検討が必要だ。【市民活動促進に向け、所管課、または市長直属の室の設置を。NPO支援条例の制定を】
*質問:①この3月に策定された「市民活動団体との協働基本方針」は17事項の取り組み内容を示している。その中で早急に取り組まねばならないのは、市民活動団体と担当部署とのコーディネートを横断的に行う総合窓口だ。これまで市民から、「市民活動の窓口が不明で、たらい回しにされた」との指摘があったが、最優先に実施すべきではないか。 ②市民活動を根づかせ、広げるためのしくみである「(仮)NPO支援条例」を制定せよ。
*答弁:①窓口の明確化は必要と考えているが・・・・。②条例によらず当面は基本方針で対応したい。
*意見:①答弁が曖昧。組織編成のことなので市長の姿勢をきちんと示せ。②4年前の市長選における生活者ネットの4人の市長候補者への公開質問状の質問項目の一つが「(仮)NPO支援条例の制定」だった。市長は制定すると回答しているが、なぜ後退したのか答弁がないのは残念だ。

【指定管理者制度導入で、
地区会館・コミセンは地域住民による自主管理運営を壊さないように】
*質問:①コミュニティ検討委員会設置に向け庁内の準備状況。②現在「地区会館・コミュニティセンターは、地域住民が管理運営しているがコミュニティ施設という特殊事情のある施設の指定管理者制度の方向はいつ出すか。
*答弁:①今年度中に庁内検討組織をたちあげる。②現在運営協議会と話し合いを行っている。今後協議してよい方向で考える。
*意見:生活者ネットは、合併で市域が拡大することによるコミュニティの希薄化防止と分権時代に入り従来の中央集権体制から脱却するためコミュニティに根ざした地域自治を促すしくみとして、コミュニティ一住区の設定と住区協議会の設置を提案してきた。この11月自治法改正で「地域自治区」と「地域協議会」を設置することが出来るようになった。コミュニティ・住民自治を拡充するしくみになるかの調査・研究せよ。

*その他に「市民参加条例の参加者へのアンケート調査(年齢や男女比などの調査と会議の進行・選考方法など)を行い条例の検証をする」ことを提案しましたが、消極的答弁でした。昨年夏、生活者ネットワーク自治部会で市民参加条例における市長付属機関の審議会、懇談会の体験者にアンケート調査をしました。その中で多くの方が指摘していたのは、市民委員の選考方法の不透明さでした。選考方法の改善と意志ある市民の参加保障が急がれます。

(市議会議員・渡辺かつ子)