調査には、電動車椅子を使う障がいのある青年も参加してくれました。鉄道マニアだという彼から、教わることは多かったです。
ホームでの電車情報が9月から変わったこと。エレベーターの中が見えるようになっているのは、障がいのある人がエレベーターに閉じ込められたまま2時間誰も気づかなかった事故があったから。エレベーターの押しボタンは右側についていたほうが使いやすい。エレベーター横の消火器は車椅子操作の邪魔。トイレの開閉は赤外線感知で手をかざせば動くようになっている−でも障がいのある彼の手は、じっと同じ点をかざすことはできず、あけることはできない。また、付き添いの人がたまたま感知点に立ってしまっとき、トイレ使用の最中にドアがあいてしまった。…などいろいろな経験も話してくださいました。調査項目は、駅周辺から電車に乗って降りるところまでを想定した内容になっています。
今回気づいた点は次のようなこと点でした。
・ エレベーター内の鏡は、車椅子操作のためについているのですが、鏡の位置によっては見にくいものがありました
・ 自動券売機の下に車椅子が入るスペースがある点は調査項目で「○」なのですが、小柄な人には行き先などのボタンに手が届きにくい
・ 障がい者用のトイレは使用中表示がわかりにくい(使用中と気づかずにあけてしまうかも!?)
・ エレベーターのドアは、短い時間でしまってしまう(車椅子使用の人同士が乗り降りすればどちらかが閉まるドアに挟まれてしまう)もし、今車椅子生活になったなら、おろおろしてしまい、何かにつけて時間がかかりそうです。とても一人で車椅子でまちに出る気になれません。
元気だと気にならない道のがたがたが身体に響きます。
車椅子のそばを、スピードをだして通り過ぎる人や自転車にはとっても恐怖感を感じます。
エレベーターの前のスペースも狭く、操作に時間がかかり余計あせってしまいそうです。
どのような障がいがあっても、自由にまちに出て行けるように、当事者の立場にたった環境整備が必要です。“ひとにやさしいまちづくり”−実現していきます。
生活者ネットワークでは、不定期に街中のバリアチェックを行ない、必要に応じて市や鉄道会社に改善要望を行なっています。