安全保障関連法案を廃案に!
現在、国会で審議されている安全保障関連法案は、内容においても、立憲主義をないがしろにした手法においても、容認することはできません。西東京・生活者ネットワークは、いますぐ廃案にすべきと強く訴ます。
20150612臨時号 戦争法案反対
憲法学者の反対声明
歴代政権はこれまで「他国に加えられた武力攻撃を阻止する集団的自衛権の行使は憲法上許されない」との見解を取り続けてきました。ところが昨年7月1日、安倍政権は国民の声を無視し、国会審議にかけることもなく、歴代内閣の見解を覆し「集団的自衛権行使容認」を「閣議決定」という強引な手法で決定しました。
安倍政権が今国会で成立させようとしている「安全保障関連法案」は、その集団的自衛権行使容認の閣議決定と、本年4月末の「日米防衛協力のための指針」を受けた法整備を目的としたものです。
安全保障関連法案は、基本的かつ大きな問題として、自衛隊が、日本(周辺)有事に限らず、平時から緊急事態に至るまで、いつでも世界のどこででも、自らの武力を行使することを可能とし、米国を始め戦争を遂行する他国軍への軍事支援を可能とするものであり、自衛隊のリスクは拡大し、命の危険は格段に増すものです。
マスコミの世論調査では、様々な結果が公表されていますが、法案について「説明不足」とする回答や、「今国会での成立に慎重であるべき」とする意見が多いのは、共通した傾向となっており、今、安保法制を巡るこうした世論に真摯に向き合うことは、政府として当然のことです。
しかし、国会における審議では、法律の解釈、様々な判断基準、現状認識など、どれひとつをとっても分かりにくく、それに対する明確な説明もされていません。
安全保障・国防方針を大きく転換する法案でありながら、新法である「国際平和支援法案」以外の多岐にわたる関連10法案を平和安全法制整備法案として一括改正するというやり方は、非常に乱暴な手法で、とても市民の理解をえられるものではありません。
そもそも、法案の内容は、日本国憲法の三原則の一つである平和主義を明文化し恒久平和を謳った憲法前文及び憲法九条に違反し、日本の国のかたちを根底から覆すものです。
先の衆議院憲法審査会では与党推薦の参考人でさえも「安保関連法案は憲法違反」と指摘するくらい、無理な法案であることが明らかです。
憲法を守る義務のある政府が、憲法の原則に反する決定を閣議決定で行い、その閣議決定に沿って法案を作成するなどという暴挙は、立憲主義に反する異常事態と言えます。
また、世論を無視し、国民不在で進められる違憲立法の動きは、日本国憲法の三原則のもう一つである「国民主権」をも、なきものにする極めて危険な行為です。
みなさん、いっしょに法案に反対していきましょう!