西東京市は財政基盤強化を目的に合併したにもかかわらず、国の三位一体の影響と、市税収入の伸び悩みで、大幅な財源不足が生じています。この9月に発表した、第二次行革大綱「自治体経営戦略プラン」では、今後4年間で87億円の歳出削減を目標に掲げています。これは行政の内部努力のみでは達成できない数字で、下水道料、国民健康保険料、各種検診(市民健康診査やがん検診など)やごみの有料化など市民に新たな負担を求める内容になっています。
9月の予算特別委員会では、各種検診の有料化について質疑が集中しました。なぜなら、市長はマニフェストで4年間は無料を継続することを約束しているからです。市長は一体どちらを実行するのか、複数の議員の厳しい追求に合い、委員会の初日には「行革の推進本部長として聖域なく実施する」といいながら、二日目には「できるだけマニフェストを実現したい」と答弁がぶれる事態に。
ネットの調査では各種検診の一部有料化は賛成の意見が大勢を占めています。かかる経費など情報を提供したうえで、負担のあり方について市民の意向はどうなのか、正確な把握が必要ではないでしょうか。
各種検診の有料化問題で、市長はハムレットの心境
市議会議員・森下のり子