視察2日目6月27日、 福岡県志免町子育て支援課の職員の方、議員の方も一人参加され「子どもの権利条例」(2007年4月施行)のこれまでとこれからについて、お話をお聞きしました。条例制定のきっかけは、2001年、議会で不登校の子どもの増加が懸念され、まちの子どもの現状を問題としたことだそうです。そして、子どもの問題の深刻化は志免町でも例外ではなく、子どもを取り巻く環境や生活総体から生まれる問題だという認識にたち、子どもがいきいきと過ごすために・・・という議論が行われました。「子ども条例」でなく「子ども権利条例」なのかということも議論され、
子どもは大人の従属物ではなく一人の人間として認め、接する姿勢。子どもも人間 人権があるのはあたりまえ 義務があるのは子どもなのか?というようなことに着地しています。小中高校生、大人への意識調査、中学校へのヒヤリング、安心と救済に関する実態調査なども行われ、
大人がまず子どもと真しに向き合うこと、子どもの話に耳を傾けること、子どもの声を直接聞く救済機関、居場所の確保充実が必要と確認されています。そして7章27条からなる総合条例として制定されています。相談・救済機関、子どもの居場所についても明記され、やさしい言葉で解説付きというのが特徴です。制定後は、カードやパンフレットの配布、説明会なども開催され啓発活動が続けられています。昨年7月には子どもの居場所「リリーフ」が開設。子どもの権利救済委員会の立ち上げ、子ども実行委員によるRightday子どもの権利子どもの権利フェスタも実行されました。
西東京市は、「西東京市子育ち・子育てワイワイプラン」の中で、子どもの視点に立ち、子どもの最善の利益を地域で実現するために「子どもの権利条例」の制定に取り組むこと、また、いじめや子どもの権利侵害から子どもを守る「オンブズパーソン制度」の検討が盛り込まれています。現在は、子ども福祉審議会からの諮問をうけて子どもの権利に関する条例策定委員会が条例づくりについての活動をすすめています。(私の高校2年生の次女のところにも委員会からの無作為抽出のアンケートが届きました)
今すでに、条例制定に対して西東京市議会でもその必要性を問う質問が出ています。あたりまえのことがあたりまえでなくなっている・・・だからこそ条例制定が必要と私は強く思います。志免町の子どもの権利条例は、丁寧な解説に書かれている内容も心に響き、大変参考になります!
板垣洋子