命を最優先すべきと考えていた私にとって3人の解放は、何よりうれしい事です。マスコミでは、無事解放の要因は、武装集団へのイラク宗教指導者の説得、3人が親イラク派であること、ファルージャでの停戦時期だったことなどが報道されていました。
そしてまた、新たに2人の日本人が武装集団に拉致された可能性があるとの報道はイラク情勢の混迷を物語っています。
4月からの米軍の掃討作戦で、ファルージャでは700人以上のイラク人が死亡しているという。結婚式の最中に爆撃され、普通の市民が犠牲になっているニュースは衝撃です。武力で押さえ込もうとするアメリカの行動は、イラク人の反米感情を一層深め、泥沼化するばかりです。一刻も早く武力行使は止めてほしい。
3人解放後、政府与党では3人への批判が相次いだと報道されています。「謝罪」「経費の請求」「自己責任」「自衛隊しかない」など。
解放直後だけに、これらの発言に一抹の淋しさと悲しさを感じると同時に、拉致の可能性のあるジャーナリストなど2人の安全に影響しないか心配です。
全土が戦闘化している自衛隊派遣は、非戦闘地域に限定して派遣できる「イラク特措法」違反です。自衛隊撤退こそ急務です。命は地球より重い。日本人もアメリカ人もイラク人も同じ命。アメリカの劣化ウラン弾でガンや白血病で苦しみ、未来を閉ざされているイラクの子どもたちに思いをはせながら2人の無事を祈るのみです。