そこで今回は、総務省が条例に入れる事項として示しているもの(例えば「選定基準」や「管理基準」など)以外で、西東京市の条例に入れるべき事項として「情報公開の義務付け」と「首長・議員・その親族の経営する会社等の禁止規定」等を提案しました。
担当部長は「公正な競争を担保するうえで検討、工夫したい」と前向きな答弁でした。
また指定管理者の選定プロセスの公正性・客観性・透明性確保のために、選考委員会への外部委員の登用や会議の公開も提案しました。これについても「総合的判断で選定できるよう公開等の検討をしたい」との趣旨の答弁を得ることが出来ました。今後どのような具体な検討が行われるかその進捗を見ていく必要があります。ちなみに現在検討されている西東京市の該当施設は、こもれびホール、各種スポーツ施設、高齢者在宅サービスセンター・高齢者センターきらら、地区会館・コミュニティセンターなど。また現在建てかえ中の西東京体育館(完成予定06年4月)は指定管理者制度導入で検討しています。②学力調査の公表:7月20日付け「西東京の教育」一面は都内学力調査の教科ごとの平均点を市内9中学校ごとに並べて公表しました。得点の低い学校の子どもの何人かが傷ついているとの市民・保護者の声があり、問題提起しました。質疑で分かったことは、「学力調査の目的は、学力定着と改善推進プランを作ることで、公表することではない」「公表の目的は市民・保護者に実態を知ってもらい授業の改善を図るための協力を得るためで学校選択制の選定基準のためではない」「子どもには意見を聞いてない」など。
東京都は自治体での公表は各自治体の裁量に任せているとのことでしたが、なぜ本市が公表したのか、この答弁では目的が曖昧です。保護者・市民の協力は、公表に関係なく教育行政が市民と対等な立場で教育の市民参加を進めれば実現できます。「地域の学校は、多様な子どもたちを包み込んでの運営が特徴であり良いところです。点数の公表で、点数が取れない子や知的障がいを持った子どもたちの学校での居場所が狭くならないか懸念されるがそのような子どもへ思いは馳せなかったか」の問いに教育長は答弁を避けました。私達の調査では、周辺自治体はすべて公表していませんでした。学力調査の是非が別れる中で、テストの結果は本人と学校に返せばよいこと。“競争の教育”は止めてほしいものです。
(市議会議員・渡辺かつ子)