3月1日から始まった、06年度、第一回西東京市議会定例議会が30日に終了しました。
06年度の予算審査の為の“予算特別委員会”は当初の5日間の予定が7日間に延長され、2つの常任委員会も予定の日数で終わらず、新たな日程を確保するなど、波乱ずくめの議会でした。1年前の市長選挙で元市長を候補者に据えて再選できなかった会派の議員を中心として、“質問時間は一人概ね30分”という会議の申しあわせ事項は、なし崩しとされ、一人が2時間以上同じような質疑を繰り返すなど、引き伸ばし作戦ではと疑いたくなる状況が続きました。総括質疑の答弁調整において水面下での交渉が行われましたが、ぎりぎりの日程で予算は成立しました。
一般会計予算は約580億円。新たに介助員制度など導入。
青嵐中学校建て替え、保谷駅南口再開発事業、リサイクルプラザの建設など総合計画に位置付けられているハード物の建設事業費が大きい比重を占め、後年度負担が懸念されます。
一方、障がい児が普通学校に通学するための介助員制度やDVシェルターへの支援などネットが提案し続けた政策の一部は実現しました。これらは市長が変わらなければ出来なかったことと評価しています。小中学校4校(柳沢小、保谷中、田無第2中、田無第4中)の天井吹きつけアスベストも計画を前倒しで除去するため約8千万円計上しています。
しかし、みどりを保全し創出する為の仕組み(緑地確保条例やみどり基金など)は何も前進せず、開発が進む西東京市の緑地空間の減少は歯止めが駆けられない状況です。また街の里山である東大農場を分断する都市計画道路3・4・9号線を優先順位の高い、“多摩地域都市計画道路整備方針案”(第3次化路線案)に入れるなど、自然環境保全への強い姿勢が見受けられないことは課題です。小中学校全校に防犯カメラを設置します。子どもや保護者の安全への不安から否定するものではありませんが、導入に際してはプライバシー保護など厳しい運用基準や「設置に関する条例」など一定のルールを定める必要があります。三位一体改革の影響で一層深刻な財政状況に
今年度は、04年度(H16年度)から始まった三位一体改革の最終年ですが、西東京市は国からの税源移譲額に比べ、地方交付税や補助金の削減の差し引きで、3年間で(04年から06年)約65億の減額の影響を受けました。市債の7割は交付税に算定されるという合併特例債を活用して事業を進めている西東京市は、交付税の縮減の影響が大きく、このまま新市建設計画を包含した“総合計画”に沿って進めると、財政破綻の危険も出てきました。すべての情報を市民に公開し、市民とともに、西東京市の財政状況に応じた“総合計画”の見直しが迫られています。