日本は、京都議定書で15年までにCO2の排出を1990年の6%の削減を目標としていますが、現状は8%増加しています。このままでは京都議定書の数値目標実現は難しい状況です。
国による規制や、炭素税など事業者や家庭への経済的誘導策が急がれますが、同時に私たちの生活スタイルの見直しも迫られます。
新エネルギービジョンで
都市の油田開発
西東京市は、05年から10年までの6年間の「西東京市地球温暖化対策実行計画」を策定しました。
公共施設において、07年までに02年度比の6%削減、10年には8.92%削減を目標としていますが、達成は相当な努力が必要です。
「実行計画」を実効性あるものにするには、省エネ対策と平行して化石燃料に頼らない新エネルギーへの変換が必要です。生活者ネットは、廃食油によるバイオディゼル燃料で、はなバスや清掃車を走らせたり、太陽光の活用など、「新エネルギービジョン」の策定を提案しています。
都市にある再生可能なエネルギーの割合を増やすなど目標値を入れた「新エネルギービジョン」を市民、NPO、事業者とともに策定する必要があります。
「みどりのカーテン」を広げよう
コンクリート化された都市は、ヒートアイランド現象により、いっそう温暖化に拍車がかかっています。05年夏、生活者ネットは、東大農場など10ヶ所で体感温度調査をしました。
アスファルトの上では57℃、草の上は38℃と20℃の差がありました。みどりはヒートアイランドの緩衝剤になっています。
みどりをこれ以上減らさないために「緑地確保条例」「みどり基金設置」などのしくみが必要です。
クーラーによる排熱も更なる温暖化を進めています。クーラーだけに頼るのでなく、つる性植物による「みどりのカーテン」や「よしず」等の活用でもクールダウンできます。
生活者ネットでは、学校に「みどりのカーテン」を提案し、今年は5校に広がっています。
また学校での省エネで節減できた経費の半分を学校に還元する制度(日本版フィフティフィフティ)を提案しています。
ごみは燃やさずリサイクル
水分が約8割と言われている生ごみなどの可燃ごみには、助燃剤(灯油)を投入し焼却しています。可燃ごみの量が多いほどCO2の発生は増加します。ごみの分別を徹底しリサイクルを進めることは焼却量を減らしCO2削減につながります。
生活者ネットでは、生ごみ処理機の補助金の拡充と市民が活用できるようPRの徹底を働きかけています。また容器包装リサイクル法のその他プラスチックのリサイクルは長年の働きかけでこの10月から実施になります。
生活者ネットは、これからも温暖化対策にとり組んで行きます。