映画は、スイス人監督がビルマ(ミャンマー)での軍政による市民や少数民族への弾圧を潜入取材したドキュメンタリーで、難民キャンプで生活する民族の証言や、過酷な難民キャンプの生活ぶりも大変衝撃的で、想像をはるかに超えた悲惨さがそこにありました。親を射殺されたシャン民族の子どもの話しぶり、言葉は特に心に残りました。男の子は「兵士になりたい」、女の子は「先生になりたい」と将来への希望を静かに語っていましたが、表情は決して柔らかくなく、無邪気さを感じられません。この子たちには、どれだけの子どもの権利が保障されているのだろう・・・(ミャンマーは1991年7月に「子どもの権利条約」に加入)。
小野さんは難民の子どもたちに心の栄養を高める活動として、「絵本を届ける運動」「絵本出版」「伝統文化教室」などをされています。教育の力は大きい。子どもたちが多様な価値観のなかで自分の将来のことを考えられるよう、教育の機会を用意すること重要だと話されました。男の子が兵士になりたいと思うのは、一生けん命働く大人のモデルが身近なところに兵士や先生しかいないからだと説明して下さいました。
映画と小野さんのお話から、ミャンマーで続いている弾圧の事実を知りました。世界レベルで連携し、石油利権などでビルマの軍事政権を支えるようなことはることは止めるべき!と強く思う。また、市民サイドのボランティアにささやかながらも関われることを考えたい。