小田実さんの志は受けつがれるか?

3月8日、渋谷で九条の会が「小田実さんの志を受けついで」と題し、呼びかけ人の7人が小田さんをめぐる講演を開催。私も、部会の活動の一環として参加した。会場は前売りをやめても立ち見がでるほどの盛況だった。

他国が行う戦争をとめることはできなくても犠牲者を救うことはできると諦観するほどに現実主義者であった小田さんは、古代ギリシャ民主主義を愛し、それを引き継ぐアメリカ市民の力を信じていた。確かに、9.11後星条旗たなびくアメリカだったが、イラク戦争開戦時には、各都市で数十万単位のデモが起こったアメリカ、選挙で社会は変えられると信じ大統領選に参加する市民に民主主義をみることができる。

翻って、日本に未来はあるか?小田さんの志は受けつがれるか?いやいや日本も捨てたもんじゃない。会場スタッフとして活躍していた多くの大学生の姿に未来をみた。そして、九条の会は全国に増え続けている。単なる護憲じゃなく、思想信条はさておいているからこそ、この会に意味がある。批判を恐れず、批判者とともに活動を行った小田さんにならって、おおらかにしたたかに、九条を世界に向けて広げていきたい。小田さんが唱えた良心的軍事拒否国家になって、名誉ある地位を占めたいものだ。

市民自治部会・金尾敏恵