この生活博物館には、集落の暮らしを案内・調査する「生活学芸員」と漬物づくりや石積みなど生活技術の熟練者である「生活職員」がいますが、これらは指定地区の住民が担います。見学した頭石(かぐめいし)は2002年に認定されています。地名の由来となった頭石は、頭石川の川辺にあり、私たち他から来た者には不安定さも珍しい大きな石です。これまでは村のひとにとっては小さな石だったが、他から来た人から気付かせてもらうことで、今では村のシンボルだと話されました。先祖がこれまで生活の糧として作ってきた棚田が景観につながっていた、それを守っていこう!荒れていた農地で野菜を育てる、それを使った弁当をつくる、自分たちで作ったものに値段をつけて経済活動につなげる、花を植える、県道沿いのごみを当たり前に拾う、自分たちの村の道は自分たちでできることをし、地域を化粧し始めた。そして子供たちと体験を一緒にする。生活学芸員のお話に「心豊な暮らし」を感じました。
自分たちの地域の価値を地域のひとで認め、他から来たのひとに見てもらう。将来への希望をもって地域づくりを進めている。しかし、田舎の集落だけでは守っていけない。「都会に暮らす私たちにも心の経済が豊かになるものがここにはあります!」と、ここに来た私たちが伝えていかなきゃ!ここの地域の良さを共感した都会のひと(私も含め?)の役割も大きい!