しっかりしなきゃ!高齢期の生活は望み叶わぬ

NO!寝たきりデー 2008に参加して

20日、市民福祉サポートセンター主催の「NO!寝たきりデー2008 しっかりしなきゃ!介護保険」に参加しました。
厚労省老健局、老人保健課職員からは介護報酬改定に向けて報告があり、その後、介護保険財政の報告、八王子、町田、練馬、平塚市で活動をされている市民からの報告、情報交換が行われました。来年4月に予定されている介護報酬改正におけるもっとも大きな課題は、介護従事者対策です。離職率の高さ、人材確保の厳しさも介護従事者に十分な給料を払えないような介護報酬の設定の低さに起因するとの指摘もあります。通常国会においても「介護従事者等の人材確保のための介護従事者等の処遇改善に関する法律」が今年5月全会一致で成立しており、来年4月までに、介護従事者などの賃金をはじめとする処遇の改善に資する施策について検討し必要な措置を講じることとされています。このような状況をうけて厚労省は、介護報酬改定を含めて、その対応が迫られています。

介護保険の65歳以上の被保険者は昨年11月末で2717万人 25%の増加、要介護認定を受けた人は451万人1097%増、介護保険財政総費用は年10%を超える伸びで平成20年度予算は7.4兆円!(これはインドの政府支出全部に匹敵するほど!?)です。高齢者人口は、東京都で2005年233万人、2015年316万人増加率36%の推計です。しかも要介護者のうち2分の1は認知症の影響が認められ、認知症高齢者も急速に増加することが推計されています。老夫婦世帯、ひとり暮らし高齢者の増加、高齢者の死亡者数の増加がさらに大きな問題となり、これからの高齢者像からは、認知症高齢者への対応、住まいの確保、医療との連携体制の強化などの対応が迫られてきます。
厚労省からの資料の中に「今後の看取りの場所」のデータがありました。2030年には約54%が医療機関、約12%が自宅、約5%が介護施設 残り約29%はその他・・・このままでは、医療機関も介護施設も不足の現状の中、人生最後になって行き場のない状況になってしまうという推計でした。約3割、他人ごとではありません。

介護保険は地方自治の試金石といわれていたようですが、国の指示待ちで保険者としての意思は何処に?と9月議会での介護保険に関する一般質問に対する答弁でも私は実感したところです。
西東京においては、昨年12月に保健福祉計画及び介護保険事業計画策定のための基礎調査が行われました。介護保険運営協議会中心に第4期介護保険事業計画の策定の検討がすすめられ、第4回定例議会に報告、条例の改正提案というスケジュールになっていますが、肝心の介護報酬改定案の答申が出されるのは1月下旬、4月決定となっており、明らかに遅すぎるという現状です。

5年後、10年後、15年後、西東京で自分たちはどのような暮らしをしていきたいのか、自分たちがのぞみ、選択できるサービスはあるのか、それは何なのか・・・・
制度の改正には、積極的に利用者、事業者も声を出し、そして、多くの市民の困りごとは地域のシステムとして制度化できるようにすすめるべきだと思いました。また同時に、いえいえ先行して、インフォーマルなサービスを自ら地域につくっていかなければ ・・・という危機感も持ちました。

しっかりしなきゃ !