子育ち、親育ちの支援計画を!

 03年、国の「次世代育成支援対策推進法」が制定され、各自治体に、10年間の行動計画の策定が義務づけられました。
 西東京市でも、この前期計画が09年に終了するため、今後5年間の後期行動計画の策定が始まります。
 この時期に、これまでの支援計画を見直し、後期計画では、子育ち、親育ちの視点から、子育て支援策とすべきです。

地域で育ちあう環境整備を
 西東京市においても、保育施設などの待機児が減少しない現状の中、施設の確保も必要ですが、同時に、子どもの心と体に寄り添った保育の質の確保が重要です。
 また、子ども家庭支援センター「のどか」を中心に多様なひろば事業も進み、支援の場は広がっていますが、サービス提供に終始せず、子どもや親自身が力をつけていく支援への転換が必要です。
 子育て支援事業全般において資格や専門性が問われるようになり、親の専門家依存がひろがっています。身近な友人や家族は、素人なので預けたくないということさえも起き始め、これまで家族や地域とのかかわりの中で伝えられてきたあたりまえの子育ての知識や知恵、経験が伝わらなくなっている状況も少なからず生じています。
 すべてを専門家頼みにするのではなく、親と子、それぞれが持っている力を伸ばすという視点を明確にした上で、「地域での子育て」を基本に、それをサポートする専門性と、NPOなどの市民の力が適切に支援の場で提供されていくことが必要です。
 そのためにも行政は、地域の子育て支援グループなどとの連携や情報共有の場をもち「地域での子育て支援」をすすめる環境整備が求められます。
(板垣 洋子)