西東京市においても、4月「災害時要援護者避難支援プラン全体計画」が策定された。生活者ネットが提案していた要援護者の把握が進められることを評価します。対象となる高齢者、障がい者はどれくらいで、把握の目標は?また、理解を深める対策や周知の方法などはどうするのか?個人情報の取り扱いへの配慮は?
→対象者は、65歳以上の高齢者でひとり暮らし・高齢者のみの世帯に属する方(2万4831人)、介護保険の要介護認定者(4676人)、心身等に障害のある人(子どもも含む)、難病の患者の方。
秋ごろから、対象者へPRパンフレットを郵送する。75歳以上生活状況調査による戸別訪問、各関係機関の協力による制度紹介、出前講座の開催など行い、関係機関を中心に地域に広めて説明会を開催していきたい。障害者団体や福祉施設、介護事業所など、より多くの関係機関からの情報提供により登録を進める必要がある。制度の理解を得る機会をつくり、多くの方に登録していただくようつとめていく。説明会の開催など具体的な方策は、検討し実行していく
個人情報の適正な取り扱いを確保できる警察署、消防署、消防団、地域包括支援センター、民生委員、社会福祉協議会を支援組織の対象と考えている。
登録用紙はホームページでダウンロードできる方向で考えている。
豊島区では、地域において、自治会単位の集会や、高齢者の集いがある場合には積極的にその場に赴き、市や所管の消防署なども協力して防災座談会などを開催するなど、常日頃から自助、共助の大切さを訴えているという報告があります。防災座談会や防災訓練など協働で年間200回を優に超える状況にあるそうです。関係機関だけでは、支援できないということ、平常時からの活動がないところでは、災害時には対応できないことも明らかになっています。
中越沖地震での災害時要援護者支援の体験を踏まえて、福祉課長は「役割を明確にして、行政ができること、できないことを勇気をもって発信しよう」と言われています。
この機会に西東京全体で、防災・避難支援プランをテーマに今年度、そして来年度と盛り上げていくような動きをつくっていくべきだと考えます。
その際 第2次避難場所を会場にし、地域担当職員も参加し、関係性を作っていき、要援護者も支援する市民もそれぞれが自分の役割を認識できるような機会をたくさんつくっていってほしいものです。
災害はすべてのひとに平等にやってくるが、被害は平等ではないことを忘れてはいけません。避難支援プランは一助として、防災力の向上、地域力を高めていくことがを基本だと考えます。
(他の質疑に時間がとられ、3回目の再質問もできずに終わってしまいました・・・残念)
2.高齢者の暮らしを支える仕組みについて3点質問をしました。
① 在宅で暮らし続けられるため、地域での在宅医療の拡充をこれまでも提案してきました。3月策定された「高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画」では、どのように具体的にすすめるようになっているのか?
→ かかりつけ医、かかりつけ歯科医、かかりつけ薬局の活用をさらに浸透させる必要がある。周知徹底し、啓発の強化を図る。地域包括ケア会議においても事例検討をしている。また医師会・歯科医師会・薬剤師会の代表のかたが委員として参加し、今後の在宅医療と介護の連携について研究し、よりよい体制の整備に向けて事業を進めて、前進させてまいりたいと考えている。在宅医療について検討をしている。
西東京市における高齢者のかかりつけ医がいる割合は8割以上になっています。そのかかりつけ医とどの程度のかかわりなのか、信頼関係を作っていくことがこれからの課題と考えます。
高齢者に限らず、市民が医療機関との信頼関係を日常的に築くことの重要性を自分たちの活動の中で伝えつつ、仕組みとしての在宅医療の拡充を、今後も現状を把握しつつ提案していきます!
②生活者ネットワークは、市内の駅や、公共施設のバリアフリーチェックを行い、その調査結果については、関係機関に報告し、気づきなどを要望として提出しております。高齢の方から、開発途中である保谷やひばりヶ丘駅周辺に田無駅周辺にあるような、ちょっと腰かけられる椅子や椅子にかわるものを積極的に整備してほしいという声も届いています。どのように開発事業者に協力をもとめることができるのか?
→「いすのあるまちづくりの推進」は、町なかにおける休憩スペースの確保という施策のひとつ。民間施設に理解を促したり、沿道施設、敷地内にベンチの設置を要請していきたい。また駅前広場などの公共施設においても、ツリーサークルなどについて、腰を下ろせるような構造にできないかということも併せて検討をしていきたい。
田無駅前のツリーサークルに腰を掛けている光景はよく目にします。でも、腰をおろしているのは高齢の方だったかな???細部にわたり、高齢者・弱者に配慮した駅前開発を進めていただきたい!
③新型インフルエンザへの対応と在宅介護を継続するための対策について
緊急時においても、在宅介護を継続することを前提として利用者の生活保障をしていくこと、緊急時には、ケアプランを変更しての代替サービスをお願いすると説明があり、その姿勢を大変評価します。市は保険者として責任を持ったうえで代替サービスを認めていくと理解してよいのか?
→ライフライン確保という大変重要な課題であると認識している。介護保険連絡協議会等と協議をしながら対策を考えていきたい。
緊急時には、サービスに対する需要は量的にも増大し、質的には平常時とはことなることが想定されることが実感できたと考える。サービス提供者も安心して緊急対応が行えるよう平時からの制度の高い計画づくりや計画の有効性の検証など、関係機関との丁寧な組織連携が求められる。
今回のことを機に、きっちりと、多様なケースを想定した対策を進めていただきたい!
板垣洋子