20日、西東京市公会堂で行われた、東京都主催の第5回地域ケアシンポジウムに参加しました。
テーマは、いつまでも住みなれた地域で暮らし続けるために、もう一人で抱え込まないで!キーワードは「頑張らない介護」でした。
1部は、野原すみれさんの講演。その内容は、ご自身の15年間の介護経験による「頑張らない介護」。そして、2部は国立の新田クリニック院長新田先生がコーディネーターで、あきる野市社協のケアマネ立野さん、墨田区むこうじま包括の社会福祉士の寺尾さん、NPO法人介護者サポートネットワークセンターアラジン理事長の牧野さんらのディスカッションでした。
現場での具体的な事例から、介護保険がスタートし介護の社会化を目標にしながらも、介護者家族への負担が多く、家族への支援が重要な課題となっていることを改めて実感できる内容でした。一人でできる限界、サポートする側の限界、多様な価値観の生活スタイル、本当に厳しい介護の現場がありながらも、介護者の人生をどう考えるのか、これまで見過ごされた「介護者の権利」の確立も必要です。介護の精神的負担について、身近なところで話しを聞けたり相談の場づくりを推進しているアラジンの牧野さんの活動に、今後ますます期待され、必要とされる活動だと思いました。2015年には4人に一人が高齢者。このまま続く高齢社会のなかで、社会的負担も、介護する側の精神的負担も増加の一方。介護差の55%が60%で老老介護の増加、独身の娘・息子の介護、介護と仕事の両立が難しく離職者の増加、・・・・介護者の6割がストレスを感じ、4人に一人が鬱の傾向、また孤立の傾向もあるといわれ、高齢者虐待や介護事件へとつながる危険性があります。介護はすべてのひとが無関係ではいられないこと。今、介護における負担を、誰が、どう支えていくのか・・・・・家族への負担をどうしていくのか、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために本気で早急な対策が必要です。