文教厚生委員会の報告

8日、文教厚生委員会が開催されました。12月議会で継続になっていた請願1件と陳情3件についての審議について報告します。
請願第1号「食料の自給力向上と、食の安全・安心の回復に向けて、食品表示制度の抜本改正について国への意見書提出を求める請願」について>
生活者ネットワークも「食の安全」についての政策を持っており、請願内容と同意見で、大友さんが紹介議員になりました。(文教厚生委員会に付託されるため、その委員会に属する委員は紹介議員になれません)。12月議会では、一定の質疑が行われましたが、請願内容の趣旨を理解するための資料が必要という理由等で、継続となっていました。8日の委員会では、まず自民、公明党から提出された資料請求の扱いについての議論し、職員側から用意された資料と、紹介議員が用意した資料を参考資料として扱うことが決まり、配付されましたが、膨大な量の資料を理解するための時間がさらに必要ということで再度「継続」となりました。
紹介議員に答弁席で説明できる場が与えられたことや用意した資料を参考資料とはいえ理解を深めるために共有できることなどは 西東京市議会でも画期的なことだと思います。しかしながら、採決を先送りしているような印象も否めません。陳情第27号「富士町福祉会館へのエレベーター設置に関する陳情」
12月の委員会では、福祉会館の利用者にエレベーターを設置することに関して説明会を行い利用者の意見を聞く必要があるという理由等で「継続」でした。今回、説明会を実施した職員からの報告が行われました。利用者の利便性を考慮するとエレベーターの設置について同意する一方で、耐震性の問題や建築確認の関係から生じる多方面の問題、コスト面なども考慮したうえで、陳情者の願意に応えられるようにと「趣旨採択」となりました。私は、富士町福祉会館だけの問題ではなく市内の高齢者が日常的に利用する各施設において、実態に即して安全に利用しやすい環境整備をすすめる必要性があるという意見も言いました。

陳情第40号「学内介助員制度に関する陳情」陳情第41号「中学校の学内介助員制度に関する陳情」
生活者ネットは、介助員を中学校までに拡充することは政策協定にも、また予算要望にも入れている内容で、陳情には賛成です。この陳情から、介助員が必要時間の2分の一しか保障されないが故に、介助員に対して支払われる「謝礼」に対する支払われ方が不明確なものになっていたり、公的部分と自助の部分が不明確になって運用されていることなどが分かりました。教育委員会側は改めて介助員制度は「自助・公助・共助」がベースで成り立つものだということ、適正就学の名のもとに、地域の学校に通いたいなら介助が必要な部分の2分の一は親の責任として果たすべきものだということを強く主張していました。私は本来ならば必要時間すべてを介助すべきだと考えていますが、せめて「介助員制度」という制度で教育委員会として2分の一は公助すると言っている部分についてはきちんとそのことを統一的に実施できる環境にすべきです!
ノーマライゼーションの考え方が世界的に主流になっており、地域の学校に通うことを選択した障がいのある子どもたちのために環境を整備することは行政の役割だと考えます。適正就学ということを理由に、行政側が考える「適正」を押しつけているのではないでしょうか?
陳情は、2件とも「趣旨採択」。活発な質疑が行われながら「採択」できず、議会での力関係が見え隠れして悔しい思いです。
でも、10人くらいの傍聴者がいらしたことは、介助員制度に対して前向きな議論を後押しすることに繋がっていたと実感しています。

板垣洋子