雨水は天水・・・雨水博士村瀬氏講演より

ライフラインからライフポイントへ

今後は水循環法制定に向けても意欲的な村瀬さんと
今後は水循環法制定に向けても意欲的な村瀬さんと
4日、エコメッセの環境講演会「雨水(あまみず)は天水 今、雨水利用が必要か」に参加しました。講師は、雨水博士の村瀬誠氏。2009年まで墨田区職員だった村瀬氏は「雨水を流せば洪水、溜めれば資源、ミニダムをまちの中に無数に作ろう」という発想で、1982年から国技館建設に雨水利用の循環システムを導入させ、そのことは区内外の雨水利用に広がっています。神戸の震災の直後にも現場に行かれ、ライフラインの壊れてしまったなかで、ライフポイントとなる天水噂を100か所設置したそうです。現在建設中のスカイツリーの大規模な雨水プロジェクトにも関与され、展望台の屋根からも雨水を集め周辺なども含めて、4千トンの雨水貯留する計画だそうです。区内の雨水利用施設における貯留雨水の水質も測定され、その安全基準の実証もしています。
No More Tanks for War For Peace Skywater・・・戦争のためのタンク(戦車)はいらない、雨水タンクをとおして世界の平和に貢献したいとその活動を世界にも広げてられています。2002年には「革命的雨水利用」(空には無数の蛇口がある)でロレックス賞を受賞されいます。著書の「やってみよう雨水利用」は9ヶ国語で翻訳され、水問題に課題のある各国で雨水利用が取組まれているようです。シンガポールでは、国策として雨水の利用をすすめているそうです。
日本でもゲリラ豪雨による被害は深刻化しています。異常気象、自然の脅威に私たちはどのように対応をすすめていくべきなのでしょうか。
西東京市も、墨田区が事務局となっている雨水利用自治体担当者連絡会に加入しています。私はこれまで議会質問で取り上げてきましたが、3月議会の予算委員会では、溢水対策に関連して総合的な計画を持って進めるよう提案し、総合的な雨水対策の計画を検討していくという一歩前進した答弁をもらうことができました!
今後は進捗状況も含めて注視していかなくてはなりません。村瀬氏の講演を聞き、天から頂ける雨水は、天水として感謝し、うまくつきあっていく方策を、ライフラインからライフポイントの視点で足元から進める必要性を再認識した講演会でした。

我が家にレインバンクをつけています。ベランダからの雨水も入る構造になっているので掃除や庭の水やりに使っています。雨が降ると天を見上げて恵みの雨に感謝・・・です

板垣洋子