わたしたちの生活と医療とのかかわり方

こども診療所・梅村浄先生の講演(4/10)から

新聞やFM西東京でも企画がインフォメーションされ、世代を超えての参加者がありました
新聞やFM西東京でも企画がインフォメーションされ、世代を超えての参加者がありました
西東京生活者ネットワーク・福祉部会では、在宅医療・在宅ケアを今年度活動のテーマとしました。医療とのかかわりを考えるなかで、地域の医療機関とのかかわりは高齢になる以前から考えていく必要があるという視点から、すこやかに生まれ、すこやかに育ち、すこやかに老いるまで病院とどう関わって生活を維持していくかということについて、梅村先生にお話をぜひ聞き、考えたい!という意見で講演会を企画しました。
先生は25年間田無でこども診療所とことばの相談室をされつつ、診療所で地域の医療にかかわってこられ、65歳を機に3月末で診療所は一旦休止。
先生が、医師として地域活動をするという念頭で、自問自答されながらも実に誠実に患者さんたちの視線で向き合ってこられたこと、特に重い問題をかかえたこどもにはエネルギーを注がれてたこと、また、市の子ども福祉審議会委員を担われ、子どもの権利条例の制定への尽力もされていたことなど子どもの福祉全般にわたる視野での幅広いお話でいした。こども療所を通して、医師の専門性からの子育て支援の実践そのものだったのだと、気付かされました。
昨今の小児医療体制の現状、医師ひとりあたりが抱える小児患者数、保険点数の問題など国の医療制度上の問題による課題があることや、病院と診療所の連携は進んでいるものの実態としてたらい回しなどが生じてしまう現実課題。自分のところで出来ることとできないことの見極めが必用だが、診療所の設備投資による過剰診療の問題なども教えていただき、それぞれ事情があることや、自治体のでできることの限界もあることはわかりましたが、インフルエンザワクチンの安全性と有効性の話しから、医師としてわかる情報を提供したうえで選択肢と決定を患者さんができるようにすることが受診するときの信頼や安心に繋がり、「わかりやすい情報提供」が大切なことだと思えました。
「医療は人間関係だということを肝に銘じていかれるといい」と話されましたが、同感です。日常的に信頼関係が築けるようなかかわり方をしていくことが第一。在宅療養支援診療所の情報提供については、参加者からの質問にありましたが、医療に関するわかりやすい情報提供もすることも必要だと考えます。
今後は在宅医療の実態などを知り、安心して在宅で暮らし続けるためには必用となるであろう医療とのかかわりについて、引き続き考えていく機会を持ちたいと思っています。
私事ですが、子ども診療所で我が子3人が診ていただいたことに改めて感謝。