2006年の高齢者虐待防止法施行により、翌年高齢者虐待防止協議会設置運営要綱が施行。協議会は年2回開催され関係機関連携の上支援ネットワークが構築されています。個別事例については事例検討会議が随時行われていますが、その場合は、介護保険課と地域包括支援センターが集まり即日対応しているそうです!「高齢者虐待ボ対応マニュアル」も初年度に策定され再度改定もされています。
酒田市と西東京市では、人口規模や地域性など生活環境の違いもありますが、虐待関係の実態報告からは、被虐待者の介護度、被虐待者と虐待者の続柄、虐待の内容等の詳細については、共有できる内容でした。質疑を行うなかで、スピーディ—な対応と、関係機関との協力体制、地域の自治会組織の機能が充実していること、そして介護相談員の制度では1カ月に2回は直接訪問されているなど日常的な見守りが充実していることは参考になります。西東京市は、2008年度実績で、地域包括支援センターへの相談件数14717件のうち183件が虐待と報告されており、高齢者虐待と言う事自体への認知も進んだことも増加要因だと言われますが、増加しています。虐待虐待防止連絡会設置要綱は2009年4月制定されて年2回の連絡会が行われ、個々の事例検証も行われているところです。しかし、困難なケースも常時3ケース程度はかかえていると聞き、やはり実態の分析と細やかな対策、そして同時に予防を充実させていくことの必用性を強く感じます。
高齢者虐待も人権にかかわること、子どもも大人もすべての人としての人権の尊重を基本におくことが重要だと思いましたが、それを共通理解していくことも容易くない現実。
介護のことは、今後だれもが直面すると言っても過言ではありません。抱え込まない介護、身近なサポート体制を広げていくこと、周知していくこと・・・・対応が急がれます。
板垣洋子