若者に寄り添う支援 西東京市「若者グループWe」

若者たち自身が作成 若者グループ「We」通信…活動報告やイベント情報掲載
若者たち自身が作成 若者グループ「We」通信…活動報告やイベント情報掲載
昨日、生活保護をうけている家庭のおおむね15歳から29歳までの若者たちのための居場所「若者グループWe」に行き、スタッフの方からお話を伺いました。
2008年度から「被保護者ひきこもり・ニート対策事業」として始まり、3年目。市の嘱託員、専門医のスーパーバイズ、NPOとの共同でひきこもり・ニート自立支援プログラムを実施しています。居場所の通信「Westyle」は、利用者の若者たちと作られ、野外活動に出かけたり、個人の自立を即するための支援活動がゆっくりと着実にすすめられています。そして居場所があることで実態に寄り添った支援が円滑にすすめられていることをお話から理解できました。
お話を伺ったスタッフのかたは臨床心理士、個別課題を見極めた個別対応をされながら、ケースワーカ—や他機関との連携も行い、全体とのバランスをみながら丁寧に対応されており、専門性を活かした支援が行われています!都内でもこのような事業は先駆的だそうです。急増する生活保護世帯への対応、とくにそのなかにいる子ども、若者への支援をしっかりとすすめなければ、格差社会は是正できません。
市内に対象となる若者は約40人。Weに直接来れる若者はまだ数人ですが、そういう若者が行ける場所として存在していることが意義あるのだと思えました。電話にさえも出れない若者が、出れるようになったり、突然訪ねてくることもあるそうです。
その若者自身だけの問題ではなく家族などひきこもりに至る環境に課題があり、結果として社会的な適応能力が厳しい状況になっています。就労や社会的自立に繋がるために必要な社会適応能力の向上や人間関係の距離感を保てるようにしていく支援、そしてその前の丁寧なアウトリーチがすすめられているのです。
生活保護世帯が急増する現状のなかでは、このような予防的な側面支援が重要と考えます。
もちろん、ひきこもり・ニートは生活保護世帯だけの問題ではありいません。対象者を広げるには課題がありますが、Weの活動を共有し展開する必要性を実感した訪問となりました。