地方議会議員年金制度の復活に反対

2018年3月の西東京市議会で、「地方議会議員年金制度の復活に反対する意見書」が議員提案されました。
これは、自民党が今国会に提出しようとしている、厚生年金への地方議員の加入の法整備を求める議案に反対する意見書です。3月28日の市議会本会議において、生活者ネットは賛成討論を行い、賛成多数で意見書は可決されました。

生活者ネットは、議会を変えるために議員の特権化をなくす取り組みを行ってきました。特に議員年金は、加入12年で年金受給資格を得られるなど、議員特権の象徴であり、生活者ネットは一貫して廃止を訴え、2010年に「地方議会議員年金の廃止に関する要望書」を国に提出するなどの活動を行ってきました。

2011年6月、地方議員年金制度が廃止となりましたが、実質的な制度の廃止までには今後さらに約50年を要し、必要な公的負担累計総額は約1兆1400億円と試算されています。この間も議員年金受給者のために各自治体が負担金、つまり税金を出し続けており、生活者ネットが調査したところによると、西東京市の2015年度の負担金は1億1450万7120円にものぼっています。

生活者ネットは誰もが老後を安心して暮らしていけるよう、年金の一元化を提案してきました。国民年金だけでは生活できないという実態に目を向け、最低生活が保障されるよう国民年金制度の改革にこそ着手すべきです。国民誰もが、どのような生き方や働き方を選択しても、公平に暮らしていくために、社会保障制度や年金制度の一元化は避けられないものです。多様な生き方や働き方には、議員も含まれると考えますし、厳密に言えばかっての議員年金制度のような議員に特化した年金制度の復活ではありませんが、国民年金だけでの暮らしを余儀なくされている人達や、非正規で働き国民年金の掛け金さえ払えないという人が大勢いる現実をもってすれば、掛金の半額を自治体が支払う厚生年金に議員が加入することは、到底許されることではありません。

生活者ネットは、誰もが安心して暮らせる公平な年金の一元化、さらに社会保障の一元化を強く求めていきます。