学習会「有機フッ素化合物(PFAS)と生活水」終了報告

5月12日(金)にコール田無にて学習会「有機フッ素化合物(PFAS)と生活水」を行いました。当日会場には「初めてこの話を聞いてとっても気になって」という子育て世代のママさんから、西東京市のみならず多摩地域の水に関して危機意識を持っていらっしゃる方々まで総勢26名が集まりました。講師は、多摩地域の有機フッ素化合物(PFAS)汚染を明らかにする会事務局の根木山幸夫氏。この汚染によって世界や日本ではどのような問題が起きているか、PFASによる健康被害がどのようなものか、大変分かりやすく教えていただきました。ご参加くださいました皆さま、ありがとうございました。

学習会でわかったことは・・・

PFASとは有機フッ素化合物の総称で、PFOS・PFOAはその代表的なもの。焦げ付きにくいフライパンやハンバーガーの包み紙などの撥水撥油加工に使用され、生活に身近な製品に含まれている。自然界ではほぼ分解されず、発がん性や健康に悪影響がある。

◎世界的に使用禁止や規制強化が進んでいる。日本はアメリカの規制値を参考に暫定目標値を定めている。

◎多摩地域の問題となっているPFAS汚染は、米軍横田基地の消火訓練で使用された泡消火剤が土壌に漏出したことが原因と疑われるが米軍は認めていない。立ち入り調査も出来ていない。

◎西東京市では中町二号水源井戸などから高い濃度のPFASが検出され、保谷町給水所が東京都の監視強化対象になっている(蛇口から出る水は暫定基準値内)。

◎現時点でPFASの検査機関が少ないため、検査が難しい。

◎川の水は基本的に安全と考えられるが、水利権があるため、取水を増やすためには水利権の変更と許可が必要となる。

◎家庭でも活性炭を利用し、PFASを除去できる浄水器もある。

多摩地域は昔から地下水源が豊富で、水道水源も地下水(井戸水)を使っている地域が多く、それゆえ身近な井戸水から高濃度のPFASが検出されたことには驚きと不安が隠せません。汚染源を特定し汚染実態を把握するとともに、高濃度汚染された井戸からの汚染除去対策を一刻も早く進めなければなりません。それと同時に私たち自身も、身近な生活の中に増え続ける化学物質の危険性について考える必要性があります。

西東京・生活者ネットワークは引き続きこの問題について考えていきたいと思っております。