6月26,27日所沢市で事業仕分けが実施され、2日間2会場で合計40の事業仕分けが行われました。私は27日、10事業の事業仕分けを傍聴しましたが、其々的確な質問に、深い内容の議論が行われており、結局一日傍聴してしまいました。仕分け作業時間は約30分。1班につき6名(コーディネーター(進行役)1名、仕分け人5名・うち2人は市民)で行い、事業の説明者として各事業の担当者(市の職員)が3人出席していました。まず事業概要の説明を事業の所管課の職員が約5分行い、次に質疑応答などを約20分、その後事業に対して「そもそも必要か、どこでやるか(民間化・国・県・市)、改善の必要はあるか」を議論し、「不要」「民間化」「国・県」「市(民間委託)」「市(改善)」「市(継続」の判断を其々がします。理由も述べ、最終的には多数決で最終評価を行っていました。
仕分け中は、事業説明を行った職員が不機嫌そうな表情に変わる場面もあったり、説明(言い訳?)をしようとしている行政の言葉を途中で遮り、きっぱりと白黒明確な答えを求めるやり方には、少々乱暴さも思えました。質問は鋭く、それに対する説明はわかりにくい行政用語を使っての回りくどい説明というのが全体の印象でした。私自身も行政用語に慣れてきていたことも改めて気付きもしました。
流行のようになってしまった「事業仕分け」ですが、所沢市では、市民も仕分け人として参加し、傍聴席も十分に用意され、広く公開するなかでの仕分けでした。2日間で676人の傍聴者が参加しています。30分とはいえ、事業について議論がオモテでわかりやすく行われることの意義は大きいと実際に傍聴して私も実感しました。
生活者ネットも2009年第4回議会(12月)で大友かくこは自治体での事業仕分けについて質疑しています。市長は、西東京市で行った事務事業評価制度を例に出し透明度が高いと評価し、国の動向等も含めて調査研究をしていくというでした。しかし、2009年末で36自治体が、事業仕分けを実施しています。今回も傍聴席がなくなるほど関心の高い事業もありました。公開の上で、事業をそもそもから見直し、税金を使って実施する必要性や、必要であるなら最善の方法について、議論をすることこそが必要な時期にきていると思います。
しかし、そもそも議会も丁寧に事業についての議論が行われることは可能なはずです!学ぶ部分の多い事業仕分けの傍聴となりました。