「これまで不燃物として処理されていたプラスチック容器がリサイクルされるのは良い事だけど、一生懸命分別している「その他プラ」は本当にリサイクルされているのですか?」との声がネットに寄せられていました。
そこで、ネットでは、私たちの出した「その他プラ」が、どのように処理されているか見学することにしました。
安全性技術の進歩で守れるか? 千葉市にあるジャパンリサイクル(株)は、旧川崎製鉄の関連会社で、ガス化溶融のプラントメーカーとして実証しながら、プラントの販売をしている会社です。もともとは、産業廃棄物のガス化溶融を行なっていましたが、01年4月に容リ法その他プラスチックの再商品化許可を得て、一般廃棄物も請け負っています。
説明によると、搬入された産廃や、「その他プラ」は単に処理するだけでなく、蒸し焼きの状態で2000℃の高温反応炉で溶融したのち資源物として回収されます。ガスとガラス状の砂(スラグ)類に分けられ、ガスは燃料ガスとして敷地内の製鉄所に供給し、また、スラグ類は金属とスラグに分け再利用されます。ダイオキシンの心配を問うと「2000℃で溶融することでダイオキシンを分解し、その後、急速冷却することで再合成を抑止することで発生は避けられている。」との答えでした。
とても複雑で高度な技術を結集したプラントでした。
事業者責任の制度が急務
西東京市から搬入された、「その他プラ」は、比較的きれいに分別されていました。これまで、日の出最終処分場で埋められていたり、また、柳泉園で焼却されていた軟質系プラが再利用されていることをこの目で見て、改めて分別の徹底と同時にゴミを出さない生活を広げてゆくことの必要性を再認識しました。リサイクルには多額の税金が使われます。
生活者ネットでは、リサイクル費用の多くをしめる収集・運搬・保管を自治体が担っている現制度を、拡大生産者を、拡大生産者責任を明確にした法改正に向けて活動を続けています。
また、私達の日常においても、リサイクルの前に、ゴミ減量、再利用の徹底の生活スタイルを身につけたいものです。
=見学記=
10月から西東京市でも始まった、「その他プラ」の分別回収。私の、分別努力の成果は、固体ではなく気体であるというのは、私としては「エッ?」という感じでした。手にすることも、見ることも出来なかったのです。
素晴らしい?プラントでしたが、そこでかかる経費はかなりなものと思われます。行政が税金から負担し、市民は有料の袋を買い、そして行なわれる処理って、何だかもったいない!と思いました。
マイバックを持ち歩く。ムダな包装を省いた物を購入する。買った物は使い切る。そんな生活を心がけるのが、未来への責任ではないかと改めて思いました。
また、そのゴミになるものを作っている方や、販売している方も責任よろしくお願いしますね!
(環境部会・菊地規子)